鍋美味しい
友人宅にて鍋を食べ、ドラマ『すいか』と『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』をレンタルビデオで見て来ました。
『すいか』は2003年頃やってたドラマらしい。友人によると、放送時あまり視聴率は良いとは言えなかったが、じわりじわりと心にくるものがあり母親がこれを見ると「貧乏でも人間として良く生きれる」と好んで友人の実家では毎年夏になると妹と三人で見るのだという。
この物語を簡単に言えば下宿屋「ハピネス三茶」に集まった女性達やそこに訪れる人々の日常を描いているドラマだ。
確かに見て見ると凄く素敵だ。
わちゃわちゃして、時にはぼうっとして女性達が一生懸命生きていく。時には泣いて時には笑う。今やったら高視聴率取れそうなものである。
丁度、女性の社会進出とかちゃんとしてきた時代、結婚しなくても得られる幸せってものを探していく物語。主人公の女優さんは超熟のマフィンを焼いて美味しそうに齧り付くCMの人だ。それもあってか、とにかくこのドラマはご飯の描写が美味しそうだ。そしてそれを各々美味しそうに食べる、彼女達が日々を大切に生きているのだと感じる。人生の栄養とでもいうのだろうか。見ていてとても面白かった。三話分だけ見させてもらったが、世の中には色んな人が居ていい、という話出てくる。「居てよし」という作中の魔女の様な女性(教授であり、課題をしてこなかった若い女の子を泣かすパワフルな年長の女性)の発言。昔、いじめられていた友人に友人の母がよくそう言って聞かせてくれたという。居てよし。いい言葉だと思う。
私も両親にこう言われたいな、と思った。言われてたら、もっとちゃんと自分を肯定して生きてこれたのに。
とにかくこのドラマ、友人に勧められて今日初めて見たけども、凄いドラマだった。ファンになってしまう。確かにこれはいい。生きる活力になる、少し人間が愛しくなる、そんな素敵なドラマだった。いいものを見た。
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』は言わずと知れたクレしん映画の中でも名作中の名作と言われてる作品。私は草なぎ剛の実写含め一度も見たことなかった。とりあえず、最後に歴史を変えない為にしんのすけが助けたキャラが死ぬ、歴史考察が深い、というくらいの前知識だけだった。
様々、考察されている方がいらっしゃるので後々見るとそういうことだったのかなと思うことがいっぱいある。
またそんなお話の中で私が気になったのは、しんのすけがみさえとひろしに向けて書いた手紙を入れてしんちゃんがタイムスリップした場所に埋めた箱、文箱か状箱か?それがちゃんと出土したということだった。金物だって地中に埋めるとまともに出てくるものじゃ無いだろうなとは思うが、何故あの箱は原型とどめて出て来たのか。漆塗りの箱だったからじゃないかと薄々思った。本当にそうかはわからん。漆塗りのものは、割と腐らず出てくるらしい。そのだいたい60年くらい後の政宗の墓からは漆塗りの箱出てるっぽいし割といけるのではとか思ったり。中の紙が無事かは知らん。考察しっかりしてるんなら考慮されてるのかそれともご都合主義なんだろうか。
賛否両論あるストーリーに関しては私はこれでいいかなと思う。又兵衛は死ぬ運命だったんだろうなと。これ生きてると刀剣男士が来てしまうパターンだなと。たまには子供向けの作品にだって、ハッピーエンドじゃなくてグレーゾーンの作品があったっていいじゃないか。国語の教科書なんて殆どグレーゾーンなんだから、ねぇエーミール。
これだけ一人の死を丹念に描くってのもいいなと思う。近頃、乙女ゲーの女子高生やOLがしょっちゅう戦国時代に行っちゃって、政宗や信長に「お前気に入った」とか言われて生活していくのマジ凄い。しんちゃんが戦地の中の又兵衛を心配して見にいって、それをヒロシが心配して追いかけるというシーンがある。戦場の最前線に億劫する事なく進んでいくしんちゃんと命のやり取りの最前線に怯むヒロシ。息子の為に発心して追いかけるのだが、そうだよな、めちゃくちゃ怖いよなと思う。だって、ふつーに目の前の人に殺されるんだよ。また、誰かが誰かを殺すところを見るんだよ。怖すぎんよ。当時の人達の精神状況マジやばい。当然その殺しあってる人達の後ろには家族がいて、父親がいて母親がいて妻がいて子供がいるかもしれない。
それこそ『のぼうの城』の半農半兵のおじちゃんが戦の時に打ち捨ての時、数刻前まで孫娘を抱いていた手で「死ねぇ!死ねぇ!」と笑いながら敵を打ち捨てていく。
21世紀の日本に生きてる私からすれば、まともな人達じゃない。絶対タイムスリップしたくないなと思う。私の好きな人は人殺しである。それこそ、自分の子供に向けて首の落とし方を遺言しているような。
戦国時代好きでもさ
やっぱ、争いって怖いわけで。
人を蹴落とそうとかいう考えってなんか辛いなと思った。
この頃、Apple Musicで見つけた曲。
童謡の赤とんぼにどこか似ていてノスタルジックな気持ちになる。見たこともない遠い過去に思いをはせるに丁度いい曲。