さばかりの事

メンタル弱めな喪女新社会人の記録

大雪の中、サンタクロースが越後山脈を抜け出る話

世の中には、こんなコピペがある。

 

12月24日の午後9時から翌25日の午前3時までの6時間は1年間で最もセックスをする人の多い「性の6時間」です。
貴方の知り合いや友人ももれなくセックスをしています。
普段はあどけない顔して世間話してるあの娘もセックスをしています。
貴方が片想いしているあの綺麗な女性もセックスをしています。
貴方にもし年頃の娘さんや姉・妹がいて、いま家にいないのでしたら間違いなくセックスしてます。
貴方と別れたあの娘も貴方がその娘にやってきたことを別の男にやられています。
貴方の将来の恋人や結婚する相手は、いま違う男のいちもつでヒィヒィ言っています。
すべてを諦めましょう。そして共に闘いましょう。

これに対して独身の男性達が結束して、駅前で正拳突きを行ったりする行事が日本にはある。👊( ¨̮💪)

 

そんな、家族より恋人を優先しているなんちゃってクリスマスをエンジョイする日本人。

 

そんなたるんだリア充共を叩きのめす為に独身達の怨念が形となったのか、

2022年の12月23日から25日に向けてクリスマス寒波とかいう1文字いじったらクリスマスコンパになってしまいそうなキラキラな寒波が日本を襲おうとしていた。

 

そしてここに、新潟と大阪で遠恋をしている男女がおったそうな。

 

彼女の地元は数日前、何十年に一度の降雪を経験し24時間積雪量が1メートルを越えた。

いやまったくびっくりだよ、朝起きたら自分の身長の3分の1、嵩上げされて真っ白の世界なんだから。昨日は地面が見えてたのにさ。

別に積雪が60cmを超えることなんてざらにある。でもそれは数日に分けて降ったり、ひと冬かけて積もったりするものだから、ちょくちょく雪掻きして行ければ何も変わらない生活を送れていた。それが一晩で降ったのだ。月曜日の朝に。

 

まぁ、みんな、一応豪雪地帯やから普通の雪だと思うやん。さー、ダルいけど会社行かなきゃって思って頑張って早起きして何とか車を1時間かけて雪から掘り出してエンジンかけてマフラーに雪詰まってて焦ってドア開けるじゃん。やっとのこさで駐車場を抜けて消雪パイプで雪が消えてる道を行くやん。道幅が半分になってるやん。会社のある団地前の信号から全くとして渋滞が前に進まないやん?

団地内の道が消失してたんよ。ホラーだよ。

 

渋滞の数台前に止まってた上司から連絡で引き返せと来て。クラクション鳴らされながらUターンして、家に帰る途中、反対車線がずーっと車が並んでて朝8時の段階で相当やばいと思った。

 

そう、なんかおかしいと気づいた時にはもうみんな車に乗っていたんだ。進まぬ先で何が起こっているかも分からずに引き返せもせずに信じて待っていたんだ。その間にも雪がしんしんと降り積もり、10cm20cmと車の上に積もっていく。

 

そして起きた立ち往生

 

高速がそうそうに通行止めになり、国道に流れたトラック達、いつもの半分程の道路、踏み固められて車高より高く取り残された雪の轍、自分の意思と反対に勝手に動いていくハンドル、気がついたら雪の中にうもってスタック、吹雪の中で視界が悪く気がつかずに後にくっつく車、渋滞の中で減っていくガソリン、冷えていく身体。届かぬ食物、消えてく灯油、それでも電気が来るだけ有難い。満足にクリスマスを迎えられるかさえ分からない不安の中、早期に動かぬ県知事、世界最大規模の原発を取り囲む道筋で立ち往生が起きた中、原発再稼働を唱えるなんか東京にいる偉い人、検討ばっかで増税してくる人に不要不急とか言われたって、その会社が人を休ませるときに発生する損失はどこから補填されるんですの?まぁ全て雪のせいだ

 

ああもう、ノーマルタイヤだからスタックしたんだろ、って?新潟県民の晩秋の挨拶は「スノータイヤはいた?」だぞ。履いてないわけないだろさ。履いてる上でスタックしてんだよ。現に私はした。あの節は通りがかりの人、本当に助けてくれてありがとうございました。

 

モスクワが30cm積もって記録的な雪で因果応報とか言われてて、じゃあうちの100cmはどんな因果でこんなことになってるんだ。

会社の前の道は動かないわ、スーパーから野菜と冷凍ものと日持ちがするもの以外が無くなって、焦って買われたのかカップラーメンさえすっからかんになって、クリスマスケーキも食えるかわからんこの状況でどんな因果があるってんだよ。

日本海側は昔から裏日本とされてきた。明治時代はいっぱい人がいて、神社がコンビニより多い。

そんな所に何の因果があるんだよ。

 

むかし、越後山脈を破壊しようとした人がいた。

その人のおかげで、こうやって今現に越後山脈を超えている。いつもならトンネルを抜けると雪国だけど今年は湯沢に雪がないんだよ……天変地異だよ。

 

そんな天変地異の中で私は彼に会いに行く。今度こそ抱かれに行く。こんな宣言するのもおかしな話だけど。

 

クリスマス寒波とか言ってこの前の寒波より強かろうが親に頼み込んでもう1日お休みを貰って、怒られて呆れられて親に嘘ついて、ボーナスが無くなって、年末年始の休みがなくなってでも、

 

会いたいものは会いたいし、

それで勘当されるのは本望だもの。

その為に生きてると言っても過言じゃない。

私は貴方に会いたい。

 

いつも別れる度にボロボロに泣いて、高速バスの中でも泣いて、朝帰ってきて家族の罵りあいを聞いて泣いて、車の運転中泣いて、そら泣き過ぎで頭がぼーっとしてまともに仕事出来ないよ。だからといって会えないともっとずーっと泣いてるよ。会ってから1年経つけど全然好きの気持ちが抑えられないよ。呆れてるところいっぱいあるし、不安もいっぱいだけど、君がいない人生が考えられないところまで来ちゃってるんだよ〜〜

 

ユーミンの歌に恋人はサンタクロースとあるけど

今ならお姉さんの気持ちが分かる。

雪の街からやってくる恋人が夜の8時に来る理由も

お隣の子供にまで惚気話したい気持ちも

ただただ会いに来てくれるだけでそれが一番のプレゼントなのだと、知ってしまった。

私も大人になってしまったのだ。

 

ただ、ひとつ心配なことがある。

ユーミンの歌のサンタクロースの地元の交通機関はちゃんと動いているのだろうか。鉄道、飛行機、高速道路は動いているのだろうか。そればかりが心配だ。

 

まぁでも、クリスマスの夜に恋人達が行うことはひとつなんだけどね。私は彼と呪術廻戦0を観ます。紛れもない純愛映画なので。